二子玉川エリアマネジメントシンポジウム レポート

2023/06/26
二子玉川エリアマネジメントシンポジウム レポート

6月10日(土)、二子玉川ライズ オフィス棟8階 カタリストBAにて、「第8回 二子玉川エリアマネジメントシンポジウム」が開催されました。この「エリアマネジメントシンポジウム」は、二子玉川に在住・在勤などで関わりのある方々と、今後の二子玉川の街づくりについて一緒に考える場として毎年行われています。近年、オンラインのみの開催でしたが、今回はリアル会場とオンラインで開催。このイベントに5G実証班も参加し、その場でChatGPTを活用した実験も行いました。

まず、一般社団法人二子玉川エリアマネジメンツ代表理事の佐藤正一氏が開会の挨拶を行いました。これまでの二子玉川エリアマネジメンツの活動の歩みを振り返りながら「今回、皆さんとここで議論を尽くし、充実した時間にしたい」と述べました。

次に、来賓である世田谷区長の保坂展人氏、京浜河川事務所長の嶋崎明寛氏、横浜国道事務所長の宮本久仁彦氏が挨拶を行いました。保坂氏は「これまで皆さんとともに、どうすれば住民参加型の街づくりができるのかを考えて取り組んできた。世田谷区行政としても、二子玉川エリアマネジメンツの今後の活動にも期待しながら、みんなで力を合わせて進めていきたい。」と語りました。

そして、令和4年度の二子玉川エリアマネジメンツの活動について、事務局次長の笠原徳広氏が報告。河川敷利活用事業、公益還元事業、屋外広告物事業、コミュニティ支援事業の具体的な活動について説明し、「Mizube Fun Base Week 2022」や「二子玉川 水辺と道路のボランティア・サポート・プログラム協定」などについても紹介しました。さらに、二子玉川エリアマネジメンツが運営サポートしている二子玉川学会について、東京都市大学 准教授 西山敏樹氏が活動内容を報告しました。

次に、我がインフォシティグループの株式会社ビットメディア・高野雅晴氏が5Gプロジェクトについて紹介。二子玉川で行った実証実験などについて話しました。さらに、今回ChatGPTが記者となってこのシンポジウムにオンラインで参加し、イベントの内容を要約・記事化するという実験をリアルタイムで行っていると説明。こうした生成系AIがどう街づくりに活かせるのか、今回の実験も含めて考えていきたいと話しました。

続いて、二子玉川エリアマネジメンツの令和5年度の活動方針について、事務局長の渡邉雄介氏が報告。街のビジョン作りへの関与、街の活動支援、オープンな運営。これらを通じて、二子玉川の街の価値向上に寄与していきたいと語りました。

そして休憩を挟み、国士舘大学 理工学部理工学科 准教授・西村亮彦氏による基調講演が行われました。テーマは、「人が集まる公共空間デザイン・マネジメント」。道路空間の利活用や再整備の研究、人間中心の街づくり支援などを行っている西村氏は、自身が進めている出張DIY広場や人間の行動調査などさまざまなプロジェクトを説明しながら、街で行った社会実験について紹介しました。

そして「街づくりは、楽しみながらとにかくやれることをどんどんやっていくことが大事。地域の課題は何なのか事前にきちんとリサーチし、小さいことから始めていった先で地域が目指す方向性にコミットしていければ、二子玉川もおもしろい街になっていくのではないか。」と締めました。

次に、株式会社Connel 代表取締役 萩野正和氏が自身の会社の取り組みを紹介。コーディネーターという立場で街づくりに関わることが多いと話し、実際にこれまで携わった街づくりの事例について紹介しました。

最後に、「ひとが繋がる公共空間の作り方」というテーマで、西村氏、荻野氏、佐藤氏によるパネルディスカッションが行われました。それぞれの立場から見た街づくりについて議論を繰り広げ、二子玉川の街の課題についても話し合いました。参加者からの質問も受けながら進める中で、記者という役割で実験中のChatGPTから質問を投げかける場面もありました。

さまざまな人たちが街づくりに携わる中で、役割を明確にすること。そして、それぞれが得意とすることを進めていくことで本当の意味での“連携”を図ること。これらが大事だと話し、地域の独自性を理解した上で、新しい挑戦をしていきたいと話しました。佐藤氏は参加者に向けて、「今後も二子玉川のより良い街づくりのために、こうして参画していただければ」と語り、締めの言葉としました。

さらに、このパネルディスカッション中にChatGPTが作成した、今回のシンポジウムの新聞が完成!

その後の懇親会にて、今回の実験を主導したテレポート株式会社の平野友康氏が、このChatGPT新聞について説明しました。

「今回の試みのおもしろいところは、人間が一文字も書いていないということ。写真撮影とレイアウト以外は、すべてAIに取材をしてもらう形で記事を仕上げた。これまでだったら時間も手間もかかったことを、今後は半自動でできるようになる。なので、これからは街づくりにおいても、人間が本来やるべきことに集中できるようになるのではないか。」

このChatGPTでの実験は、参加者からの評判もよく、好意的なリアクションをいただくことができました。我々5G実証班もこうした新しい技術で、今後の二子玉川の街づくりに寄与していきたいと思います。次回の実証実験もどうぞお楽しみに!

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