AIの力で、すべての人に最適なウェルネスを。
ヘルスケア特化型AIエージェントを開発するHRAIA
鈴木大志氏インタビュー

2026/09/10
AIの力で、すべての人に最適なウェルネスを。 ヘルスケア特化型AIエージェントを開発するHRAIA 鈴木大志氏インタビュー

次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業「Tokyo NEXT 5G Boosters Project」でインフォシティグループが支援を行うスタートアップ企業の中から、今回はヘルスケア業界に特化したAI基盤の構築とサービス提供を行う「ヘルス・レコード・AIエージェント株式会社(以下 HRAIA)」をご紹介します。

2026年8月28日にDevcafeで開催した「FutureLab.「AI in Action ―経営者のリアルから学ぶ、実践型AI活用シリーズ」― 第1回|座談会 経営者に聞く、AIのリアル」にご登壇された、HRAIA代表取締役の鈴木大志氏に、独自のサービス開発の裏側から、ヘルスケアAIの今後、そして「Tokyo NEXT 5G Boosters Project」における取り組みについてお話を伺いました。

――まず、ヘルス・レコード・AIエージェント株式会社の基本的な取り組みについて教えてください。

弊社は、ヘルスケア業界に特化した最先端のAI基盤を社会実装し、すべての人にパーソナライズされた次世代ウェルネスプラットフォームを提供することをミッションとしています。
具体的には、自社でのアプリケーション開発を通じて、AIエージェントのサービスを提供しています。

その中でも我々が最も重視していることは、ヘルスケア機器を使う人、一人ひとりに合わせた「パーソナライズされた使い方」を実現するということです。
超高齢化社会において予防的介入の重要性がますます高まる中、我々はその実現に向けたWell-beingプラットフォームの構築を推進しています。

――パーソナライズヘルスケアで、具体的にどのような恩恵があるのでしょうか?

例えば、大谷翔平選手も最近使っているような電位治療器をはじめ、マッサージ機や美顔器など、世の中には素晴らしいヘルスケア機器がたくさんありますよね。
しかし、使う人によって体型も違えば、年齢も、健康状態も異なります。にもかかわらず、実際のところ蓋を開けてみると、全員が同じような使い方をしているケースが多いのです。

そこで、我々のAIエージェントや基盤の出番となります。病院では医師が薬を処方する際に「処方箋」を出しますが、我々はそれをヘルスケア分野に置き換えて、AIが最適な使い方を提示する「使用箋(しようせん)」という概念を提唱しています。

医師の臨床研究データや基礎情報と、個人のパーソナライズされたデータを掛け合わせることで、「何分使ったらいいか」「どのくらいの強度で使ったらいいか」という具体的な仕様の案内である使用箋を出します。
これにより、機器のポテンシャルを最大限に引き出し、より効果が得られやすくなり、顧客満足度の向上にも直結するのです。

――システム開発もすべて御社で行っているのですか?

はい、基盤からアプリケーションまで、すべて我々がゼロから構築しています。

各メーカー様から「自社のヘルスケア機器に合わせてAIを組み込みたい」というご要望があれば、技術の根幹部分を我々が担い、一気にシステムを作り上げることが可能です。

技術的な強みとしましては、基礎知能に最新の「Llama 4」を用いた専門特化型のヘルスケア基盤モデルを採用している点が挙げられます。

さらに、独自の特許技術によるマルチモーダルAIを活用することで、多様なデータソースからより高精度な分析と提案を可能にしています。
こうした高度なノウハウやシステムを持ち合わせているからこそ、各社様のアイテムに合わせて柔軟かつスピーディな開発ができる強みがあります。

――「Tokyo NEXT 5G Boosters Project」では、どのような実証や取り組みをされるのでしょうか?

まさに今、インフォシティグループと具体的な協議を進めている最中なのですが、既存のPHR(パーソナルヘルスレコード)などとの連携をさらに深め、より強固なエコシステムを作っていきたいと考えています。

様々なIoTデバイスはもちろん、Googleヘルスなどのグローバルなプラットフォームとも連携を深め、個人の機器の使い方最適化にとどまらず、世界の健康管理を網羅するようなインフラを目指しています。

今回の具体的な実証フィールドである大学キャンパスは、まさに最適なテストベッドです。
ここでは産学連携の取り組みを深め、多くの学生さんなどに協力いただきながらデータを収集していきます。日々の生活レベルのデータが、どのように健康へと還元できるのかを検証し、これからの時代に必要な「健康の拡散力」を発見していきたいですね。

――今後の目標や、最終的な到達地点はどのようにお考えですか?

正直なところ、人間の健康を追求することにキリはありませんし、終わりのない旅だと思っています(笑)。

ただ、我々が目指しているのは、AIの力ですべての人に最適なウェルネスを提供し、ヘルスケアの未来を実装する社会の「ゲートキーパー」になることです。

実は2026年6月には、台湾最大級のヘルスケア見本市「メディカル台湾2026」に日本館の一員として出展し、我々のAIヘルスケアプラットフォーム「HRAIA LifeA」をご紹介しました。

国内にとどまらずグローバルな視点で良い未来を描きながら、我々自身も毎回アップデートを繰り返して進んでいます。
これからも、まだ見ぬ最適なヘルスケアの形を見つけていきたいと思っています。

――AIによるパーソナライズヘルスケアで未来がどう変わるのか、非常に楽しみです。貴重なお話をありがとうございました。

インタビュー後、鈴木大志氏(写真右)とスタッフで記念撮影

■「次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業(Tokyo NEXT 5G Boosters Project)」とは

東京都では、都内スタートアップ企業が、都心部から郊外・山間部、離島を持つ東京というフィールドを活かしながら、世界で通用する競争力を磨き、5Gをはじめとした次世代通信技術を活用した新たなビジネスやイノベーションを創出し、都民のQOL(Quality of life)向上に寄与する有益なサービスを創出するとともに、各スタートアップ企業の企業価値向上を目指しています。
本事業は、東京都と協働して支援を行う事業者を開発プロモーターとして募集・選定し、スタートアップ企業に対し多角的な支援を行います。開発プロモーターは、3ヶ年度にわたり支援先スタートアップ企業等の開発・事業化を促進するため、連携事業者(通信事業者や実証フィールド提供者、研究機関、VC・金融機関等)と連携しながら、資金的、技術的な支援やマッチング支援等を行います。支援先スタートアップ企業は、開発プロモーター等の支援を受けながら、次世代通信技術等を活用した製品・サービスの開発及び事業上市を目指します。

▼詳細はこちらをご参照ください(本事業Webサイト):

https://next-5g-boosters.metro.tokyo.lg.jp

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